白い天使の薬局

白い天使の薬局

投稿日:2016年01月31日
新年のお慶びを申し上げます。
寒さ厳しい毎日、いかがお過ごしでしょうか。

年明けをオーストリア・ウイーンで過ごし、美しい薬局を訪れましたのでご紹介します。

正式名称はアポテケ・ツム・ヴァイセン・エンゲル
=白い天使の薬局。
16世紀開業のウイーン最古の由緒ある薬局です。

ユーゲント・シュティール様式(フランスのアール・ヌーボーのドイツ版)を代表する、オスカー・ラスケの
建築作品で、大理石のモザイクで見事な天使が描かれて
います。
優美な曲線が幻想的で、ウイーンを代表する画家クリムトの作品を彷彿とさせます。

私の眼を引いたのは、天使の手に絡みつく蛇でした。
欧州では、蛇は古代より神獣として崇められ、
ギリシャ・ローマ神話の医神アスクレピオスの杖に
描かれたり、また、アスクレピオスの娘で、健康と衛生の女神ヒュギエイアは、薬を入れた杯と共に一匹の蛇を従えており、この杯と蛇はフランスの薬剤師会のマークをはじめ、しばしば薬学のシンボルとして用いられて
います。

日本においても、蛇は年に数回脱皮をし、その姿が生まれ変わるように見えることから、「生命力」を象徴する動物として稲作や財産の守り神として信仰されてきたようです。

私も薬局の蛇にあやかって新生し、諸事情から永らく
お休みしていたブログを再開させて頂きます。

天使と蛇。吉祥をもたらす美しいモチーフを掲げて
今年も皆様の御健康とお幸せをお祈り申し上げます。
















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