緑のタンポポ

緑のタンポポ

投稿日:2011年04月11日
この度の東日本大震災に際し、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、今このときも苦境におられる被災地の方々、ご家族の皆様に、心からお見舞い申し上げます。

事情があって休止をしておりました稚拙なブログですが、読んで下さる皆様の不安やお疲れが一日でも早く癒えますよう、強い願いと希望をこめて、引き続きアップさせて頂きます。

今日は、パリの春の市場から、このハーブをご紹介します。写真の通りのギザギザの葉が、ライオンの歯(dent-de-lion)にたとえられるダンディライオン(和名:セイヨウタンポポ)は、ほろ苦いサラダとして春の食卓に登場しますが、体内の解毒と排泄機能である肝臓〜腎臓系に集中した薬効をもつ素晴らしい薬草です。

特に、利尿作用に優れるため、フランスではPisse-en-lit(おねしょ)という別名がついており、サラダとして十分量を摂れば、近代薬の利尿剤と同レベルの効果が得られる程強力です。しかも、生理学的には尿量が増えるとそれに伴って体内のカリウム量も減少してしまうため、近代薬の利尿剤を服用する場合はカリウム剤も同時に処方されることがありますが、何と、このダンディライオンの葉には、通常の青菜の約3倍近いカリウムが含まれているので、低カリウムに陥る心配もありません。
神様が与えて下さった、天恵の利尿剤です。

また、苦味が口内の味らいを刺激すると、消化液の分泌が増え、胃腸の働きが活性化され、食欲が増進し、胆汁の流れが促進されるなど、ガストリンというホルモンによって媒介されて、上部消化器系全体が反射的に刺激されます。

ダンディライオンは、凍てつく大地に深く根を張り、人間に踏まれてもなお強く成長して、私たちの身体が永い冬から目覚めるために老廃物を流し、心身に活力を与えてくれます。
私たちも逆境に負けることなく、周囲に浄化エネルギーを放つ緑のタンポポのように静かに大地に咲きたいものです。



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